今回は「舌癌」についてお話をしたいと思います。
舌癌の現状と原因
実は、舌癌を含む口腔癌は増加傾向にあります。喫煙率や飲酒率が下がっているにもかかわらず、増加しているのはなぜか、考察してみましょう。
地域や生活習慣の影響
舌癌が多く見られる地域としては、中南米などが挙げられます。これらの地域では、紙タバコをガムにして噛む習慣があり、ニコチンを口腔粘膜から吸収することで、舌癌や口腔癌が非常に多いです。日本では紙タバコはほとんど見られませんが、物理的な刺激による舌癌が問題となっています。
物理的な刺激と舌癌
入れ歯や歯並びの影響
例えば、入れ歯が合っていないために舌を傷つけ続けることが舌癌の原因となることがあります。また、歯並びが悪くて歯が舌に当たることも同様です。特に、下の歯の前歯や第一大臼歯が生えてくる際に、舌に強く当たることが原因となることがあります。
化学物質の影響
さらに、化学物質を吸引している人も舌癌のリスクが高いです。溶接工や接着剤を使用する模型制作愛好者、あるいはお菓子を頻繁に食べる人などが該当します。これらの化学物質が舌に常に接触することで、癌の発症リスクが高まります。
舌癌の治療法
下医の治療(外科的切除)
舌癌の治療としては、外科的切除が一般的です。部分的な切除であれば、日常生活への影響は比較的少ないですが、舌の半分以上を切除する場合は、嚥下や発声などに大きな影響を及ぼします。
注意の治療(フォトダイナミックセラピー)
フォトダイナミックセラピーという治療法もあります。これは、がん細胞を特異的に染色し、赤い光を当てて活性酸素を生成し、がん細胞を破壊する方法です。日本では標準治療としては認められていませんが、海外では広く利用されています。
上医の治療(生活習慣の改善)
舌癌を防ぐためには、生活習慣の改善が不可欠です。特に、食事の内容や口腔内のケアが重要です。小麦製品やトランス脂肪酸、添加物を含む食品を避け、自然な食材を摂取することが推奨されます。
まとめ
舌癌の予防には、食生活の改善と口腔内のケアが重要です。歯並びのチェックや入れ歯の調整、化学物質の影響を避けることが必要です。また、早期発見と早期治療が鍵となります。舌癌に限らず、他の癌についても、早期に気づき、適切な治療を受けることで、命を守ることができます。
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