呼吸
昨今では、医学だけでなく、食などの問題をよく取り上げていますが、もしかしたらそれと同じかそれ以上に重要な問題があります。
それが空気であり息であり呼吸法です。
実は盲点になっていますが、空気は食う気であり息は生きと表現できるのも面白いことだと思います。
今回は長息と腹式呼吸について書いてみます。
これは誰でもできることなのでどうぞ実践してください。
長息×腹式呼吸
長息は文字通り一つの息を長くすることであり、その気になれば誰でも実践できます。
あらゆる古代的な手法論が長い息を勧めており、私の経験的にもいいことが多いのは確かです。
医療関係者なら誰でも分かりますが、
慌てている人も錯乱・混乱状態の人の息は非常に短く、そもそも呼吸の仕方さえ知らない人がほとんどです。
にもかかわらず病名がなんだ、治療法がなんだと言っても、治る訳がありません。
ヨガなどで使われる禅定呼吸(ぜんじょうこきゅう)と呼ばれる手法の場合、座ったままの状態で息をまず鼻で吐き出し、その後口でハッ ハッハッとさらに出し切ります。
この時へその下(いわゆる丹田)に意識を集中して、吐き出すときに腹がへこんでいくように吐きます。
これがいわゆる腹式呼吸であり、吸うときに腹が膨らむわけです。
しかし、ほとんどの人、特に女性の場合は吸うときに胸が膨らむ胸式呼吸をしており、これは心身の状態だけでなく美容にさえ悪い呼吸と言えます。
東洋医学の概念では、呼吸時は呼吸だけでなくいろいろ意識するとさらに効果が増します。
体のある部分に意識を向けることを、気功の言葉では「意守」あるいは「凝神」などといいます。
意守の場所はいわゆる「ツボ」と言われる場所であり、胃を強くしたい場合は足三里、頭痛があるときや頭痛もちは大敦、不眠の時は勇泉もしくは失眠などを意識しながら長息を行います。
このように自分で、しかも移動時間や空いた時間にでもすぐできる、呼吸と精神の安定法はこの世界に沢山あります。
これはほんの初歩中の初歩ですが、ご自身に合った調整方法やセルフコンディショニング、ルーティンなどを見つけられる人は、心身を共に良好に保つことができます。
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