アジアにおける糖尿病罹患率に関しては、以前から問題視されていました。
それは、日本でも真剣に考えていかなくてはなりません。
多くの人は、甘い物ばかり食べているから、糖尿病になると思っています。
そして、医療従事者であっても古典的な考えに囚われている人が多いのが現状です。
今日は、そんな糖尿病、特に女性の妊娠糖尿病に関してのお話です。
なぜ、肥満でない人が妊娠糖尿病になり得るのか?
妊娠糖尿病(糖代謝異常)とはどのような病気か?
妊娠中に血糖が高くなることで注意を必要とする糖代謝異常には、大きく分けて3種類があります。
・妊娠糖尿病
妊娠中に発見または発症した糖尿病ほどではない軽い糖代謝異常です。
・妊娠中の明らかな糖尿病
もしかしたら妊娠前から診断されていない糖尿病があったかもしれないという糖代謝異常などが含まれます。
・糖尿病合併妊娠
糖尿病と言われていた人が妊娠した状態です。
どうして妊娠糖尿病になるの?
結論から言うと、妊娠すると血糖値が上がりやすくなります。
糖尿病などの糖代謝異常というのは、すい臓で作られるインスリンというホルモンの量や働きが不十分となり、血糖の調節がうまくいかなくなった状態です。
インスリンは血糖を下げる働きがあります。
妊娠すると、胎盤からでるホルモンの働きでインスリンの働きが抑えられ、また胎盤でインスリンを壊す働きの酵素ができるため、妊娠していないときと比べてインスリンが効きにくい状態になり、血糖が上がりやすくなります。
このため、妊娠中、特に妊娠後半は高血糖になる場合があり、一定の基準を超えると妊娠糖尿病と診断されます。 引用元:https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/perinatal/bosei/bosei-jsdp.html#Q2
妊娠糖尿病になりやすい人となりにくい人は何が違うのか?
※エビデンスは未確認です、あくまで個人的な見解です
推測できる原因として
①エストロゲンが減っている人
②亜鉛が少ない人
まず①エストロゲンが減っている人
エストロゲンにはIGF-1というインスリン様成長因子が関係しています。つまりエストロゲンはインスリンの様な働きをします
つまり
→エストロゲンの減る高温期にはインスリンの効きが悪くなる→機能性低血糖を起こしやすくなる→血糖値が下がると空腹感が生じる→過食傾向になる
同じく、妊娠中に相対的にでもエストロゲンが少ない人はインスリンの効きが悪そうな気がしますhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/tonyobyo/51/9/51_9_829/_pdf
つぎに②亜鉛が少ない人
亜鉛は膵臓のβ細胞にたくさん蓄えられていて、インスリンと共に分泌される
→この亜鉛が肝臓でインスリンを分解されるのを守っている
→つまり、低亜鉛だと肝臓がインスリンを分解してしまう→血中に流れ出るインスリンが減る→足りない分をインスリンの過剰分泌が起こるhttps://dm-net.co.jp/calendar/2013/020763.php
→だから、低亜鉛の人は機能性低血糖を引き起こしやすくなるのではないか?
では、なぜ低亜鉛になってしまうのか?
もちろん、亜鉛は世界的にも不足している栄養素であり、食事から摂取するのが大変なのもあります。
その他に、亜鉛が減る(消費される)要因は何でしょうか?
それは体内毒素や炎症です!
亜鉛は免疫を上げるのにも使われるし、解毒にも使われます。
慢性的な炎症などで亜鉛が大量に消費されることで、低亜鉛の状態になってしまうのではないかと考えられます
亜鉛は、内分泌系でも多岐にわたる作用を担っているので、低亜鉛はホルモンバランスを崩し要因になり得ると思います。
《まとめ》
慢性炎症→亜鉛の消費→内分泌系の機能低下→複合作用により機能性低血糖へ→細胞の感受性低下→妊娠糖尿病へ…と考えられます
食べ悪阻は低血糖発作の可能性も高く、食べ悪阻がある人は、食べ過ぎによる糖尿病…
と言うよりも、それ以前の問題で、
妊娠前からエストロゲンの低下や低亜鉛、低血糖症が隠れている可能性がある
以上、妊娠糖尿病に関する一考察でした。
慢性的な炎症を避け、亜鉛を積極的に摂取していきましょう!
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