砂糖の摂取に関してのデメリットが多いことは周知の事実です。
しかしながら、麻薬と同等の依存度のある砂糖を断つには、並大抵の努力では達成できないことも事実です。
苦肉の策として、代替甘味料があります。
広く販売されているテーブルシュガーの代替甘味料にはノンカロリー製品もあり、主に食事に甘味や旨味を加えるのに使用します
純米みりん
意外と知らない人が多いですが、みりんは本来は米から麹の力で生成された発酵製品になります。そこから酵母入れて酵母発酵させると日本酒になります。
材料表記が明確で、日本人の身体にもっとも馴染んでいる甘味料ではないでしょうか?
歴史的にも安全性が保障されています。とはいえ、どんな食品でも過剰摂取は有害です。
また、みりん風調味料は全くの別物。購入の際は間違えないように気を付けましょう。
羅漢果
中国原産のウリ科多年生ツル植物。
実を乾燥させ砕いたものを、甘味料として使用される。羅漢果から抽出・濃縮したものを、ラカンカ抽出物やラカントという名称で用いることもあります。
羅漢果の甘味成分は、多くはぶどう糖と果糖(フルクトース)ですが、特有の強い甘みをもつ成分としてモグロシドがあげられます。
モグロシドはヒトがエネルギー源として利用できません。これは、全ての人工甘味料に言える事ですが、口腔内で甘味は感じるけれどエネルギーは得られないという不思議なことが身体おきます。
また、モグロシドは他の食品添加物に比べて比較的新しく発見されたものであるため、その安全性の評価がまだ十分ではないとして、一部の国では使用を見合わせています。
ちなみに日本では不思議と簡単に手に入ります。
エリスリトール
原材料は、ソルビトールやマンニトールと同じとうもろこしやジャガイモ、サツマイモですが、原料のほとんどがアメリカ産のとうもろこしだと言われています。もちろん遺伝子組み換え食品(GMO)です。
これらを加水分解して作られています。
エリスリトールは、比較的安全だという声も聞きますが、製造方法を見ていただくとわかるように、加水分解されたものです。
加水分解とは
主に塩酸を加えた水溶液で分解されています。
酵素で分解されたものもありますが、コスト面を考えると塩酸分解されたものが一般的です。
このエリスリトールは糖アルコール100%。甘さは砂糖の70%と言われています。
吸熱作用があり、冷たく感じられることからガムやあめ、ミント系のタブレットに使用されています。
また、甘みが長続きしないことから、アスパルテームなどの人工甘味料と併用されることが多いです。
これらの共通点は、主原料がとうもろこしであるということ。
それから糖アルコールなので、甘くて、緩下作用があるところです。
アガぺシロップ
アガベとはメキシコに広く分布する植物です。
ブルーアガぺを発酵・蒸留したものをテキーラといいます。現地ではアガぺの繊維を衣服に用いたりします。
このアガベの甘さが近年海外の研究者によって血糖上昇の穏やかな甘味料であることが解明されました。(低GI値)
そのため、糖尿病患者や肥満などの健康問題が増す日本、ナチュラリストの多い、欧米など先進国において人気は急速に高まってきています。
甘味は砂糖の1.5倍程度。製品にもよりますがその主成分の多くは果糖が占めます。
水様性で、冷たい水に溶けることから扱いやすいですが果糖は過剰摂取で肝臓に負担がかかるため要注意です。
メイプルシロップ
メイプルシロップと言えばカナダですね。
メイプル(楓の木)の樹液であるメイプルウォーターから精製される甘味料です。
その歴史は古く、アメリ先住民によって先史時代から既に製造されていたことが分かっています。
最も当時のメイプルシロップは良い意味で不純物が多く、様々は栄養素を含んでいたと考えられています。
それでも、現代のメイプルシロップもショ糖に比べれば多くの栄養素含んでいます。
しかしHFCS(ハイフルクトースコーンシロップ→遺伝子組み換えとうもろこし糖を濃縮したもの)にメープルの風味(着色料)や香り(香料)を添加した模造品が”ケーキシロップ”などとの名称で純正品より広く、安く広まっているため要注意。
ステビア
ステビアは比較的最近の甘味料です。元々はハーブの一種で、妊娠を防ぐ目的として使用されていました。
ステビオサイド、レバウジオシド、というステビオール配糖体が甘みの主成分です。
甘みは砂糖の300倍にもなり、食品に添加する場合は少量ですむためステビアはカロリーゼロで、血糖値が上がりにくいといわれています。そのためダイエット食品等でりようされているケースが多いです。
しかし単体で使用すると味が悪く、使用の際にはその他の甘味料(アスパルテーム、アセスルファムK)と併せて使用されることが多いです。
日本では危険性はあまり指摘されていませんが、オランダでは長期摂取で不妊起こす可能性があると保健所で研究されていたり、WHOでもデータは不足しているものの、長期的な摂取で不妊の作用があると認められています。
天然のハーブだから大丈夫というわけではありません。
ココナッツシュガー
最後にご紹介するココナッツ由来の糖などの天然糖類は、代用甘味料の中でも特に健康的な選択肢として奨励されています。ココナッツシュガーは、GI値も低く、サトウキビよりも栄養価が高いことが報告されています。
ココナッツの樹液はビタミンCとビタミンB群の含有量が高いことを示す研究があるものの、樹液の造粒プロセスでこれらのビタミンやミネラルが破壊されやすいのが難点です。
ハチミツ
ハチミツとハチミツパウダーも抗酸化物質を含む代用甘味料として注目されていますが栄養素の含有量はわずかです。いずれにせよ、ハチミツは砂糖とは異なるタイプの糖類です。
いずれも、砂糖(ショ糖)と比べると高価なものになります。価格が高い物が優良とは限りませんが、高い買い物をすると必然的に使用頻度も減ります。
砂糖を止められず、代替甘味料を模索している時点で、甘味に依存していることには変わりないです。
あえてこの代替甘味料がお勧めとは言いませんが、砂糖依存症から脱却するための過程として、前向きにとらえても良いのではないでしょうか?
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