断食実践中は自分に優しく、いたわってあげましょう。断食はそう簡単にできることではありません。
というわけで、ここでは断食期間中と断食後の注意すべきヘルスケアのコツをご紹介しましょう。
スキンケア
これまで特にやってこなかったという方は、この機会に始めてはいかがでしょうか。断食中も健やかな肌を保つには、この期間専用のスキンケア習慣を取り入れることが大切です。次々と異なる新製品を試すよりも、決まった製品をじっくり使用する方が肌には効果的です。スキンケアに取り組むことが、断食をやり抜く後押しになるかもしれませんし、逆に断食がスキンケア習慣のきっかけになる可能性もあります。そもそも断食とは、多くの人にとって自分の体を大事にするセルフケアの方法です。健康と自信を手に入れたいなら、スキンケアについても忘れてはいけません。
休息
ここで、先ほどのサーカディアンリズムの話に戻ります。サーカディアンリズムの食事時間を調整することは、この断食計画の一部に過ぎません。残りの部分は、規則正しい時間帯に良質な睡眠をとることに尽きます。夜、就寝の数時間前にアルコール摂取やブルーライト(テレビ、コンピュータ、スマートフォンなど)の使用を控えることで睡眠改善を図れます。
健康的な食事
一日中断食をした後、糖分や脂肪分の多いものを食べてしまうと血糖値が急上昇し、吹き出物が出やすくなります。断食期間中の食事には、体に良い野菜、タンパク質、果物などを選ぶようにしましょう。スキムミルクや(食後血糖値の上昇度を示す)グリセミック指数(GI値)の高い食品(デンプン質で高炭水化物の食品)は、ニキビを悪化させます。
水分摂取
断食中は、普段食物から摂取する電解質の量が少なくなるため、体内の水分量を維持しにくい状態になります。カロリー制限を始めてまもなく体重が一気に数キロ減る人が多いのは、この水分量の減少が原因です。前述の通り、断食期間中は皮膚のバリア機能が低下しやすくなるため、肌が水分を保持しにくくなります。このことからも、断食中は水分補給を徹底することが大切です。
肌に優しい洗顔料
断食中に限らず、私は研磨作用のある刺激の強い石けんではなく、どなたにも肌に優しい洗顔料をお勧めしていますが、断食中は特に重要です。断食中は表皮の脂質バリアが損なわれがちのため、まるで洗濯用洗剤のような効果で皮膚バリアを剥がしかねない石けんの使用は控えましょう。
潤いケア
ツヤのある健やかな肌を保つために潤いを与えることは当然ですが、これも断食中は特に重視したい点です。そこでお勧めしたい保湿剤は、ヒアルロン酸、セラミド、ジメチコン、グリセリンなどの成分が配合された製品です。ほとんどの方は1日2回の保湿で十分ですが、日中に肌の乾燥やくすみが気になる方はさらに保湿ケアが必要な場合もあります。さっぱりした感触のフェイスミストは日中のリフレッシャーとしても最適です。また、全身の保湿にはローションではなくクリームや軟膏タイプをお勧めします。ローションタイプは薄くのびて肌なじみが良いのですが、アルコール度数が高めで蒸発が早いため、クリームタイプほどの保湿効果は望めません。軟膏タイプは油脂性で透明のものが一般的です。肌のバリア機能を高める上で保湿効果が最も高いのは軟膏タイプですが、軟膏の感触が苦手な方もいます。顔には、クリームやセラムによる保湿が理想的と言えるでしょう。
断食中、体の内も外も健やかでいられるよう、この記事が参考になれば幸いです。
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