『人民常食種類比例』と言うものがあります。
江戸時代の日本人の食品が分かる、貴重な明治初期の文献ですが、患者さんにはいつも言っているよう
に物を議論するときは『定義』と『歴史』調べ、それを共通の土台として議論しなければなりません。
食品の話では、特に感情論で、美味しいから食べてるとか。みんな(あなたの周りの人だけ)食べてるから安心とか、メディアで健康食品って言ってるから食べているとか。思考停止してしまうと病気に繋がってしまいます。
もちろん患者さんの中には、病気や予防に興味があり、よく勉強している人もいます。
中には「吉備の国には小麦があって素麵があったから、吉野が江戸時代に小麦を食べていないのはウソだ!!」とか、「徳川家の将軍は天ぷらを食べていたから、江戸時代に小麦を食べていないというのはウソだ!!』などと、どこかのYoutuberに影響を受けて、話を展開する人がいました。
下のグラフを見て頂ければわかるが、庶民の食事の現実は小麦の食事はほぼ0%だった。
当たり前だが、小麦は雨が降らずに乾燥していたないと栽培できないからだ。
現在は品種改良されて北海道などでも栽培できるが、1600年代~などはそんな品種はない。
このような議論のときに大切なのは一次資料だ。これは国立国会図書館にある、明治政府が江戸時代に日本の農民(当時、農民は日本国民の約85%だった)が何を食べていたのかを知らべた『人民常食食事比例』という非常に貴重な調査の結果だ。
地域に差はあるが、日本人は米を中心に食べ、雑穀や麦(大麦のこと、小麦ではない)、温かい処では麦の代わりに芋を食べていたことが分かる)
つまり、今では多くの人が御存知の通り、私が繰り返し言っているように、戦後GHQによってPL480条によって強引に日本人に小麦=パン食を習慣づけされたのであり、日本人の定義はやはり『米を食べる人間』だったのです。
食事をを語る時は特に、民族の歴史から、何が体に適しているかを考察していきましょう。
原本の写しとそのアドレス↓
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