和歌山県田辺市とJA紀南が組んでいる「紀州田辺うめ振興協議会」が行った研究によれば、梅干しを作る際にできる梅酢に含まれる「梅酢ポリフェノール」には、インフルエンザウイルスの増殖を抑え、感染力を弱める効果があることが分かりました。
寒さが厳しくなるこの時期、梅酢や梅干しの効能が再び注目されています。 ポリフェノールは野菜や果実に多く含まれる成分であり、健康増進に効果的とされています。紀州田辺うめ振興協議会は昨年春、ウイルス学専門の小山一・和歌山信愛女子短大学長と共同で研究を行いました。その結果、梅酢ポリフェノール溶液の濃度が0・5%の場合、ウイルスの増殖が100分の1に抑えられることがわかりました。
さらに、濃度0・1~0・5%で調べると、ウイルスの感染性が減少し、感染力を急速に失うことも明らかになりました。また、細胞への障害作用は非常に弱いことが確認されました。
この研究結果に基づき、梅酢ポリフェノールは微量でもインフルエンザウイルスに対して強い抗ウイルス作用やウイルス不活性化作用を持っていることが判明しました。紀州田辺うめ振興協議会は今後、うがい薬や消毒薬、サプリメントなどの開発に期待が寄せられています。
梅酢や梅干しは、自然の力を借りてウイルスから身を守る手段として注目されています。
これからの季節、梅干しを摂取することで健康増進とウイルス予防に役立つかもしれません。
ただし、個々の体質や状況によって効果は異なるため、医師や専門家との相談をおすすめします。
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